職場の倉庫で保護した、白猫すうちん。
一般の人や車通りの少ない
工業団地にある職場に
なぜ小さな子猫がいたのかが
今でも不思議でならない。
とても残念だけど
もしかしたら誰かに
捨てられてしまったのかなと思っている。
保護したとき
すうちんは灰色でブチ柄の子猫だった。
保護して数日してから
シャンプーをしてみたら
真っ白のとても美しい子になった。
どれくらいの期間ひとりぼっちで
どれくらいの期間食べ物がなくて
どれだけ寂しく怖い思いをしたのか。
想像するだけで辛くて可哀想で
涙が浮かび、胸がぎゅっと苦しくなる。
ひとり怖い思いをしたからか
すうちんはとてもとても敏感で繊細で
私と夫以外とは触れ合うことができない。
だけど私と夫には
自己主張が一番激しい子。感情豊かな子。
自分の気持ちを一生懸命に
表現してアピールしてくれる。
ごはんタイムのとき
途中で私を呼びに来る。
「お皿を持って食べさせて。
そばで食べるのを応援して。」って。
大きな口でアム、アムって食べる。
すうちんが美味しそうに
たくさん食べているだけで
私は心が満たされる。
満腹になると
おもちゃを片付けてある棚に
並走して案内してくれる。
そして大きな声で鳴く。
「あそぼー！あそぼー！」って。
すうちんが他の子に甘えたり
一緒に眠っているのを見ても
もうひとりぼっちじゃないねって
にっこり、私は心が満たさせる。
毎日毎日元気に過ごす、すうちんを見て
発見して保護できて良かったなって。
すうちんの生涯に安心をあげられて
本当に良かったなって。
私がこの世でできることは
そんなに多くはないけれど
不安や危険とともに生きる動物たちに
安心と安全と愛情を送り続けたい。
「このお家で暮らせて本当に良かったよ」
幸せな気持ちと共に旅立つ魂を
たくさんたくさん育てたい。
そして育てたたくさん魂とともに
私は自分の生涯を終えたい。
それが私が人生で成し遂げたい
たったひとつの目標で
私の人生の意義。
